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国内はやはり日本ブランドへの信仰がものすごく強いのである。 さて、日本では大手リテイラーより問屋が先に発達し、履物は履物屋に、菓子は菓子屋に、洋服は洋品店に卸されてきた。
詳細は避けるが、アパレルメーカーなどメーカーとはいうものの実際は卸だ。 会社4季報に商業と分類されているのはこのためだ。
このような事情を知らない外国リテイラーは、東南アジアや中南米で得た経験をベースに、日本でも単純にメーカーとの直接取引をと主張する。 この安易な発想からすると、中国はいまや日本にとって代わる「世界の工場」だから日本と同じだろう。
韓国は日本のコピーだから、韓国流でやれば日本でも通用すると考えがちだ。 そこまで、安易に考えずとも単純にメーカー直取引を主張する。

日本の流通事情に通じていると思われたガルワールでさえ、できるだけ有利な条件を引き出すために直接取引を主張したものの思うように進まなかった。 われわれの身の回りでも「メーカー直販!だから安い」という文言の入ったチラシを目にすることがある。
イメージ的にはそう定着しているし、論理的に考えても中間業者を省いた流通システムのほうが、多くの手を経ないわけだから低価格というのは分かりやすい。 ところが、実際にはそう単純な図式では片づけられないから流通は複雑なのだ。
たとえば、平均的なSMには週平均1万人以上の買い物客が来店しているが、それでも週平均一個しか売れない商品もある。 「それで利益あるの?」という疑問も沸くが、一般的に粗利20%で週平均一個売れている商品は、販売経費を差し引いても利益は確保されるのである。
だから、売れれば仕入れなければならないから、発注しなければならないが、これがメーカー直取引だとメーカーに極端な話、月販4個分の発注をかけることになる。 メーカーもたった4個を直接納入するとなると、この商品にはものすごく経費がかかる。
これでは物流コストが問屋経由より高くなってしまう。 つまり、まとまった量の仕入れが可能ならメーカー直取引は物流コストを引き下げるが、そうでない場合は逆に高くなるか、それ以前にメーカーは応じない。
これは、イオンの岡田卓也名誉会長がかねてから主張しているが、問屋は実にGMSにとっては都合がよい。 セール当日、店舗オープン前には準備万端整え、新しい値札まで付けてくれる。
場合によって人まで派遣してくれる。 だが、これで百貨店は「場所貸業」になってしまい、同じ道をGMSも歩み始めたことから「これではいかん」という危機感が募り、メーカー直取引が取り沙汰されるようになった。

ひるがえって世界でもっとも流通システムの合理化が発達したアメリカでは、メーカー直取引が当たり前だと思われるかもしれないがそうでもない。 流通に乗る全商品のおよそ5割はホールセーフ(日本では問屋に相当する)経由だ。

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